このブログを検索

腸チフス


シンガポール保健省は腸チフスの感染が多く発生しているため注意を呼び掛ける声明を行いました。 2019818日の報告では、シンガポール国内で過去3週間の腸チフスの感染者が18人報告されています。

この菌は先進国では感染の心配はほとんどありませんが、特に南アジアは危険が高く、次いで東南アジア、またアフリカ、中央・南アメリカの滞在も注意が必要です。この菌はヒトのみに感染する菌で、感染している人の便や尿に汚染された水摂取して感染します。ごく少量の菌でも感染がおこることもあります。感染後1-3週間後菌血症になり、高熱、全身倦怠感、皮疹が出ます。下痢はあまりみられません。

旅行・出張では水や食べ物に注意しましょう
食品が十分に加熱されているものを温かいうちに食べましょう。生野菜を避け、飲み物は瓶や缶の飲料を選ぶ、生のフルーツジュース、氷・牛乳が入った飲料避けましょう。食事前やトイレのあとの手洗いを心がけましょう。

ワクチンを接種しましょう
腸チフスには有効なワクチンがあります。海外の衛生環境が整っていない国や宿泊場所に滞在する機会のある人は腸チフスのワクチン接種をおすすめします。ただし、ワクチンの有効性は50-80%でパラチフス菌やほかの食中毒菌には効果はありません。注射の場合、1回の予防接種で2-3年有効です。

Centrepointのクリニック, Singapore, Singapore
シンガポールの総合診療医です