シンガポール予防接種スケジュール(18歳以上の大人)

シンガポールの予防接種スケジュールについて、先日発表されたシンガポール保健省の推奨内容について抜粋してお知らせします。

*MMR(麻疹、おたふく、風疹)、水痘
今までの接種歴が1回あるいは0回、予防接種が不確かで罹患歴もない場合はMMR、水痘の予防接種(2回目接種)をお勧めします。
妊娠ご希望の女性は接種後2か月間避妊が必要です。

*B型肝炎3回接種(2回目:1か月後、3回目:6か月後)
今までに接種歴がない人、特に病院、介護施設、子供と接する仕事、家族など身近な人にB型肝炎に感染している人がいる場合は特に接種をお勧めします。

*HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)
26歳までの女性で接種歴がない女性は予防接種をお勧めします

*妊娠中の大人用3種混合(Tdap)
妊娠16~32週に1回接種することで、胎児に免疫が移行し、出生後の乳児の罹患(特に百日咳)を防ぐことができます。新生児期に百日咳に罹患すると、咳発作による低酸素脳症による後遺症を残したり、死に至ることもあります。
クリニックではインフルエンザワクチン実施中ですが、インフルエンザ接種と同時接種も可能です。ぜひご検討ください。

シンガポールでは9価のHPVワクチンを実施しています

HPVワクチンは

ヒトパピローマウイルスによって起こるがんを防ぐことができます。HPVウイルスは150以上の型が存在し、とてもありふれたウイルスで、ほとんどの場合は自然にいなくなります。しかし、ハイリスク型HPVウイルスは、長期間感染することで、子宮頸部や外陰部、咽頭がんを引き起こすことがあります。HPVワクチンは、ウイルスの感染を防ぎ、子宮頸部の高度異形成や外陰部のコンジローマ(ウイルスによるイボ)を防ぐ効果があります。

9価のHPVワクチン

シンガポールで今年接種が開始された9価のHPVワクチンは、子宮頸がん90%に関与する高リスクの7つの型、コンジローマ(ウイルスによる外陰部のいぼ)の90%に関与する2つの型のHPVに予防効果を示し、従来の2価および4価のHPVワクチンよりもカバーする範囲が広いのが利点ですHPVウイルスの感染を防ぎ、子宮頸部の高度異形成や外陰部のコンジローマ(ウイルスによるイボ)を防ぐ効果があります。接種後も、20歳を過ぎたら定期的に子宮頸がん検査を受ける必要があります。

対象年齢、スケジュール

すべての若年女性は11,12歳になったら早めにワクチン接種を検討しましょう。9歳から14歳は5ヶ月以上開けて2回接種、15歳以上では3回接種します(0、1-2、6ヶ月)。男性にも接種可能です。

安全性

日本におけるHPVワクチンは2013年から安全性の懸念から積極的な接種推奨を行っていません。HPVワクチン接種後の重篤な副反応は、厚労省の報告によると頻度は低く(広範な疼痛や運動障害は10万人接種中1.8人)、因果関係は証明されていません。 一方、世界的には、WHOは接種を推奨し、世界各国のワクチン接種プログラムにより子宮頸部や外陰部のHPV関連疾患の低下が報告されています。

過度な心配で予防接種の機会を逃すことのないよう、対象者はHPVワクチン接種を検討しましょう。