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ADHD症状の治療薬(シンガポール版)

年長児以上では薬物療法が検討可能です。
精神刺激薬のメチルフェニデートは
ADHD症状の治療に最も高い効果が報告されています。

メチルフェニデートは
Ritalin (Short acting) 、Ritalin LA (Methylphenidate) 、
Concerta (Long acting) がシンガポールでは認可されています。
メチルフェニデートの副作用は容量依存性のことが多く、
子供では、腹痛、不眠症、頻脈、神経過敏、食欲不振などに注意します。
また、成長抑制と心血管イベントに関して留意する必要があります。
メチルフェニデートを検討する際に、
循環器疾患の家族歴を確認し、
必要があれば本人の循環器疾患のスクリーニングを実施します。
メチルフェニデートを用いる場合は依存や耐性などのリスクを減らす為に
休薬期間の設定を検討します。
また、体重や身長、精神状態(自殺念慮)などをモニターする必要があります。

精神刺激薬の乱用などの懸念があれば、
SNRI(選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害薬)の
アトモキセチンが選択されることもあります。
身長、体重のモニター、精神状態(希死念慮)の確認が必要です。
AtomoxetineーStratera10.18.25.40.60mgがシンガポールで処方可能です。

その他の薬として下の選択肢があります。
•α2-アゴニスト[クロニジン、グアンファシン]
•ブプロピオン
•三環系抗うつ薬[イミプラミン、デシプラミン、ノルトリプチリン]
•その他[モダフィニル、ペモリン]

Omega-3のサプリメントについての効果が報告されているようです。

(シンガポールADHDガイドライン)
Centrepointのクリニック, Singapore, Singapore
シンガポールの総合診療医です