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胸脇苦満の発現機序に関する病態生理学的考察


胸脇苦満の発現機序に関する病態生理学的考察

TCMのお勉強メモです。

難しい題名ですが、胸脇苦満の経穴治療についての論文の題名です。
中医学では胸脇苦満と上腹部の肋骨弓付近の痛みを表現することがありますが、背中の肩甲骨のあたりの筋肉のコリが、横隔膜につながっており胸脇苦満を解消するとのこと。。
ストレスとの関連も指摘されています。


胸脇苦満の発現機序に関する病態生理学的考察 日本東洋医学雑誌
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kampomed/67/1/67_13/_pdf

背中をさわるとストレスが分かる 静岡私立清水病院ウエブサイト
http://www.shimizuhospital.com/organ/6545/

PMS

Premenstrual Syndrome(PMS)

月経前に「なんとなく体が思い」「気分が不安定になる」といった軽い症状は女性なら多くの人が経験していると思います。気分転換やストレスを避けた生活を心がけ、もし月経前の症状がつらいことがあれば、クリニックに気軽に相談してください。

PMSに対する治療薬やサプリメント、食事、生活アドバイスなどをまとめてみました。

治療薬
鎮痛薬
イブプロフェンやアセトアミノフェン。イブプロフェンはPharmacyのある薬局で購入可能です。
・利尿薬
むくみが不快な原因になっている場合は利尿薬を処方することがあります。
利尿薬によって、体のむくみ、体重増加、胸の痛み、腹痛が和らぐ可能性があります。
・抗うつ薬
脳内のセロトニンを増やす抗うつ薬SSRIは、しっかりした効果が期待できます。
・ピル(経口避妊薬)
経口避妊薬は体内のホルモンレベルを一定に保つことで、ホルモンの変動でおこる症状を和らげる可能性があります。
・サプリメント
ビタミンB6,E、マグネシウム、マンガン、必須アミノ酸のトリプトファンはPMSの症状を緩和したという報告があります。

食事
カルシウム、ビタミンDを食事に取り入れるようにします。
砂糖、食塩、カフェイン、アルコールは取りすぎないほうがよいようです。
13回のしっかりした食事よりも、軽めの食事を5,6回に分けて取る方がよいという報告もあります。

生活アドバイス
有酸素運動がPMSの症状を緩和します。30分のウォーキングを週46回行うとよいでしょう。
食事や運動、睡眠のリズムを乱さないようにして、寝不足を避けるようにします。

その他
カウンセリングでは認知行動療法の効果が報告されています。
鍼治療では、合谷、足三里、太衝、気海、百会、血海、足三里 がよく使われる経穴です。

三叉神経痛

三叉神経痛について、鍼治療の経穴を調べてたメモです。

薬はCalbamazepinがよく用いられる。その他 Lamotrigine, Pimozide, Bactofen など

外科療法、ガンマナイフも有効

鍼治療の経穴
ST7 下関が主な経穴。その他、BL2 Li4 ST2 、離れたところでは、LR3 CV24


第1枝 BI2 GB14  第2枝 ST2 ST7 or SI18 第3枝 CV24 ST7

ST7は deep needlingで、Electrical stimulation有効 (電気刺激の機械が必要)

ST7にVitB12注射も有効のようです。

顎関節症

顎関節症

上顎と下顎の関節は、口をあけたり、食べたり、話をするときに使いますが、この関節に痛みを感じている人は多いようです。

日常生活の中で痛みを和らげる方法
・柔らかい食事をたべる
・口を大きく開けすぎないように心がける
・ストレスや心配事をなるべく減らすようにする。
・あたたかい清潔な蒸しタオルで痛みの場所を温める



クリニックでの治療としては、
自分でできる顎関節の運動を指導します(口を大きく開けずに顎関節の周囲の筋肉を鍛えます)。また、症状に応じて、痛み止めなどの薬を用います(パラセタモール、イブプロフェン、ジアゼパムなど)。
鍼治療でも症状緩和効果が報告されています。(上関、下関、頬車、合谷、聴宮など)
歯科でマウスピースを作成し装着することも症状緩和に有効であるという報告もあります。


カウンセリングの一種で、認知行動療法が行われることもあるようです。顎を動かすたびにおこる痛みは、軽い症状でも、ゆううつな気持ちにさせられます。痛みとうまく付き合いながら、症状にとらわれず、気長に付き合うという心構えも大切なようです。

GDA:鍼灸準学士コース


Graduate Diploma in AcupunctureGDA:鍼灸準学士コース)
GDAの参加資格はシンガポールで登録されている医師と歯科医で2年間合計405時間のパートタイムのコースです。日曜日午後の講義と平日夜の実習(クリニック診療のアテンド)から成ります。GDA卒業するとシンガポールMinistry of HealthTCM(Traditional Chinese Medicine)委員会が認定する鍼灸師登録試験Singapore Acupuncturist Registration Examination (SARE)の受験資格が与えられます。他のTCMコースは中国語で実施されていますが、講義は英語で行われます。
GDAコースが終了すると、コースの卒業試験があり、それに合格するとSARE受験資格が与えられます。

私はGraduate Diploma in AcupunctureGDA:鍼灸準学士コース)20098-20116月まで2年間在籍し201110SARESingapore Acupuncturist Registration Examination)の試験を受けました。GDAの同期生計20名の受験者は英語受験組ですが、他の200名余りの受験者程度の受験者は中国語で受験していました。
私の英語力の足りなさもあり、講義の理解度は7割程度だったと思います。実習では8割方中国語(もちろん理解できず。。)です。360余りの経穴のうち200程度は頭に入れる必要がありますが、中国読みのため特に聞き取りに苦労しました。2年間のほとんどの時間は経脈と経穴の暗記に費やしたように思います。2年前に在星日本人医師が一人このコースを卒業しており、その先生に試験対策資料を頂き、なんとか8月の卒業試験を合格することができました。

SARE試験期間は3日間で10月に開催されました。内容はMCQ2種類300問(TCM理論、経脈など)、筆記1種類(診断学)、口頭試問20分(経穴の場所口述10+灸、カッピングの実技、口頭試問)でした。専門用語の中国語の英訳の違いなどで、少々つまずいたり、口頭試問で勉強外の問題がでて、出来はよくありませんでしたが、なんとか終了しました。

合格できるかどうか結果はまだですが、これからも精進し勉強を続けて、疾患に対し西洋医学的な診断法とは別の中医学的見立てができるようになること、高齢者や癌の緩和治療などの場面で鍼灸が応用できるようになるのが目標です。
追記:合格しました!ウレシ━━━━。+゚(*´∀`*)。+゚━━━━ィイ!!
Centrepointのクリニック, Singapore, Singapore
シンガポールの総合診療医です