旅行者下痢症

旅行者下痢症 

先進国の住人が、アジア、中東、中央南アメリカ、アフリカの、感染症に罹患する危険の高い地域に旅行した場合、下痢にかかる頻度は約40%という報告があります。

原因となる病原体は、細菌8090%、ウイルス58%です。長期の旅行の場合は、寄生虫が原因となる可能性が増加し、約10%あります。最も高い原因菌は大腸菌です。細菌やウイルスが原因の場合は、丸2日以内に下痢が始まることが多く、寄生虫が原因の場合は、感染後症状が現れるまで、1−2週間程度かかることが一般的です。

食品が十分に加熱されているものを選ぶ、調理されてすぐに食べる、瓶や缶の飲料を選ぶ、普通の水ではなく炭酸水を選択する、フルーツジュース、氷、牛乳が入った飲料を避ける、生野菜を避ける、食事前やトイレのあとの手洗いを心がけることで、旅行者下痢症になる危険を下げることができます。

通常は5日以内の経過で症状がおさまることが多いです。嘔吐や下痢、発熱などの症状が強い場合、慢性的に症状が続く場合などは、医師に相談してください。通常、便の検査を行い、抗菌薬などの薬を検討します。旅行中の下痢に備えて、乳酸菌製剤や下痢止め(リスクが高い渡航では抗菌薬)の処方もお気軽にご相談ください。