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駐在員の健康管理


日常診療の中で、気になる駐在員がちらほら見受けられます。

1、長時間労働(月の超過労働80‐100時間以上)
能力も適応力が高い人が多いためか、限られた人員で多忙になりがちで、出張も多い。

2、メンタル不調
英語での業務、ローカル職員を含めた同僚や上司との関係、家族・生活問題がストレス要因として付加されやすいが、誰に相談していいのか分からず重症化しやすい。
海外事業所であるためか、労働時間の管理や「労働安全衛生法」で定められている、ストレスチェックが行われていない人が多い。

3、慢性疾患(高血圧、糖尿病など)の治療中断や健康診断の結果の放置
健診で再検査や治療が必要な健康問題が放置されている。

海外事業所の責任者や直属の上司は、従業員に対する安全配慮義務があります。
また長時間労働と健康障害には関連があり、長時間労働により単に心身の疲労が蓄積するだけでなく、脳・心臓疾患や、うつ病などの精神障害と関連してることが分かっています。

産業医は健康問題を抱える従業員に面談を行うことがありますが、海外事業所は日本の本社が契約する産業医へのアクセスが難しく、従業員の健康問題が放置されがちな傾向があります。
ご心配なケースがありましたら当院へお気軽にご相談ください。

産業医が面談を設定する対象者の例
 (本人の同意のうえで)
過重労働者(月80時間以上の残業時間など)
メンタル不調者、その予備軍
ストレスチェック、高ストレス者
健診で結果の悪い社員(未治療の高血圧、糖尿病など)

Centrepointのクリニック, Singapore, Singapore
シンガポールの総合診療医です