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ダイエットのための食事選び~炭水化物について


炭水化物は糖質と食物繊維から構成されています。食物繊維はほとんど消化されませんが、糖質はエネルギー源になります。たんぱく質、脂質といった他のエネルギー源と異なり、糖質は消化吸収されると、直接血糖値を上昇させます。血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きにより糖は筋肉や肝臓の細胞に取り込まれ、使われることがなければ脂肪として貯蔵されるため、肥満につながります。

糖質には単純糖質と複合糖質があります。小麦粉や砂糖といった単純糖質は、白パン、クッキー、キャンディー、ソフトドリンクに多く含まれており、血糖値を容易に上昇させます。複合糖質とは、糖質が主になり、脂質やたんぱく質など他の栄養素も含まれている食品で、米、麦、栗、そば、とうもろこしなどです。複合糖質の糖質はでんぷんが主になっています。複合糖質は単純糖質と比べ、甘みが弱く、消化吸収が遅いのが特徴です。

GI値(Glycemic Index)は食後2時間の血糖値の上昇を反映した数値です。GI値が高い食物ほど、消化吸収されグルコースとして血糖値の上昇しやすくなります。グルコース(ブドウ糖)を100として、他の食品について換算しています。

肥満気味の方や脂肪肝など内臓脂肪が気になる方は、最初は極力炭水化物を減らして血糖値が上がらない食事を心がけ、運動も併用して脂肪をエネルギーとして燃焼させましょう。ある程度減量が進んできたら、複合糖質やGI値の低い食品を選択して無理のない健康的な食習慣を心がけるとよいでしょう。


分類
GI
食品の例
GI
55以下
豆類、全粒穀物、多くの野菜や果物、きのこ類、ナッツ
GI
56–69
全粒粉製品、アイスクリーム、バナナ、皮付きのポテト
GI
70以上
白パン、白米、コーンフレーク、ポテト、スイカ、グルコース


Centrepointのクリニック, Singapore, Singapore
シンガポールの総合診療医です