砂糖や、米・パン・麺類などの食品に多く含まれる糖質は、食後腸 から吸収され、直接血糖値を上げます。血糖値が高くなると、膵臓 からインスリン(血糖を下げるホルモン)が分泌されます。 肥満や糖尿病があると、高血糖や高インスリン状態が続くことによ り、動脈硬化による塞栓症などの疾病の危険が高くなります。 糖 質制限は、糖の代わりに体内の脂肪をエネルギー源として使うこと で、肥満がある人の減量に効果があり、血糖値を上がりにくくする ことで、動脈効果の進行を防ぐことが期待できます。
食事からパンやご飯などの糖質を抜くだけでは、 摂取エネルギーが不足し、体調不良や筋肉量の減少につながる恐れ があります。高度な肥満がなければ、蛋白質、脂質でエネルギーを 十分補いながらの実施をお勧めします。野菜をバランス良く取り入 れれば、ビタミン・ミネラルなどの栄養素が補給しやすくなり、食 物繊維により便通が整いやすくなります。
運動の併用も大切です。糖質制限を始めると最初は効果的に減量で きても、しばらくすると減量が難しくなります。糖質制限だけでは 筋肉量は増えません。筋肉を鍛え、効果的に脂肪を燃焼させ、 健康な体づくりを目指しましょう。
糖尿病があり、内服薬で血糖値を下げる薬やインスリンを使用して いる人は、糖質制限で急な血糖低下を起こす危険があります。主治 医に相談しながら実施してください。