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禁煙治療のすすめ


タバコと禁煙治療

タバコにはニコチンという物質が含まれており、タバコを吸うと脳にあるニコチン受容体に結合して、快楽物質ドーパミンを出します。またタバコには、有害物質が200種類以上も含まれおり、喫煙で閉塞性肺疾患(肺気腫)、虚血性心疾患、脳卒中、肺がんをはじめとする悪性腫瘍の罹患率が上昇することが分かっています。喫煙で脳内で増加したドーパミンが減少するとタバコが吸いたくなります。つまり喫煙とはニコチン依存の状態でタバコの有害物質を摂取し続けることです。

さらに喫煙により自分だけでなく周りの人の健康に悪影響を与えます。副流煙(タバコから外に出ていく煙)は主流煙(喫煙者が肺に吸い込む煙)よりも有害物質が多く含まれています。親が喫煙していると子供の喘息や中耳炎、配偶者の肺がんの発症率が高くなることが分かっています。

シンガポールではタバコ税が高く、国内への持ち込みに高額の課税があり、電子タバコは所持や使用が禁じられています。また最近のニュースで201911日より、オーチャードロードは指定された場所以外での喫煙が禁止されるそうです。
禁煙すると12時間で血中の一酸化炭素の濃度が正常化し、数週間で呼吸機能や心機能の改善が実感できます。喫煙をやめやすくなる禁煙治療薬もありますが、禁煙で一番大事なことは禁煙するという決意です。クリニックではカウンセリングの継続や呼吸機能検査などで禁煙をサポートしながら、薬による禁煙治療も行っています。ぜひ禁煙治療についてご相談ください。

Centrepointのクリニック, Singapore, Singapore
シンガポールの総合診療医です