「心の不調」:新しい環境に馴染めない、外出が億劫など、心の不調の際のアドバイス
楽しみにしていたシンガポール帯同でしたが、家賃高騰もあり入居を希望していたコンドミニアムには入れず、買い物も不便な場所になってしまい、これから小さな子供達の子育てを考えると気分が沈みます。(30代、夫、2人の未就学児の母)
シンガポールにようこそいらっしゃいました。新しい海外生活開始にあたり家賃高騰の影響を受け心労が大きかったようですね。心の不調を感じている方への具体的なアドバイスです。
環境調整
海外の子育ては、親など頼る人もおらず24時間仕事になりがちです。そのため、お子様は早めに通園を開始して育児のサポートを得る方が多いようです。日中だけでも幼稚園に預かってもらえば、その間に他の家事を片づけたり、一人でゆっくり過ごす時間を確保できます。
その他、生活用品はオンラインで配達を頼む、掃除や洗濯だけでもパートのヘルパーサービスに頼む、フルタイムのヘルパーを検討するなどの方法もあります。
自分の人生を大切に
少し時間が取れたら、自分自身のことを考えてみましょう。シンガポールでの生活でチャレンジしてみたいことはありますか?今までの自分の趣味を続けたり、実益を兼ねてアジア料理や中国語や英語の勉強に取り組んでみますか?オンラインやアプリを利用してで学ぶ方法もあります。就労希望がある場合は、帯同ビザの場合は労働ビザを取得する必要がありますが不可能ではありません。今すぐの就労が難しくても情報を得て数年後に備えておくのもよいでしょう。
家族関係を良好に保つ
日常生活の中で家族関係を良好に保つように心がけましょう。子どもも海外暮らしや新しい環境で不安を感じることもあるでしょう。子どものことでイライラしないように掃除、洗濯、料理などの家事は効率よく行い、何よりも自分の心の余裕を持つことが大切です。他の人と比べたりはせず、自分自身と家族との関係に心を向け、子どもには達成できたことをほめたり、良かったことをお互い報告するなど、ポジティブな気持ちを大切にしましょう。
コロナの状況下で私たちの行動は大きく制限を受け、私たちのメンタルヘルスも大きく影響を受けた一方で、オンラインでの活動も増えるなど生活様式も変わりました。私たちも海外暮らしや色々な困難がありますが、それぞれの場所で幸せに生きていく適応力が試されているように思います。
皆さんの中にも慣れない海外暮らしや環境の変化で閉塞感や困難を感じている人がいるかもしれません。まずは自分のケアを心がけ、新しいつながりを探して周りに目を向けてみてください。体や心の不調があればクリニックにも気軽に相談してくださいね。