緊急避妊 (Emergency Contraception: EC)のピルはシンガポールではGP処方可能です。
緊急避妊は、無防備な性交や避妊に失敗する可能性がある後、着床前に使用する避妊方法です。
方法
レボノルゲストレル1.5mgを含む錠剤を1錠、あるいは、レボノルゲストレル0.75mg含有2錠を12時間間隔(あるいは2錠を1回で内服)で服用します。体重が重い女性など一部の女性は、より高い用量が必要になることがあります。
避妊をしない性行為の後、できるだけ早くピルを服用してください。黄体ホルモンピルは、性交渉の72時間後(3日後)まで服用することができます。
子宮に受精卵が着床している状況では効果がありません。
ピルを服用後、1週間から1ヶ月の間に不正出血があるかもしれません。EC ピルのその他の副作用として、頭痛、吐き気、嘔吐などがあります。
その他、銅製子宮内避妊器具(Cu-IUD)を使う方法もあり(婦人科で実施)、
妊娠率は約0.14%で、緊急避妊の最も有効な方法と考えられています。
■服薬指導時のチェック項目
最終性交から72時間以内である (72時間時点の日時と推定排卵日)
黄体ホルモンのアレルギーがない
他に服用している薬の確認
現在妊娠していない,授乳中でない
高度の肝機能障害がない
■服用に際しての注意事項と服薬指導
妊娠を100 % 回避できるわけではなく、異所性妊娠など異常妊娠となる可能性もある.
服薬後に性交を開始したら,避妊効果は低下する
おおよそ50%に月経周期の乱れがある
3週間後に産婦人科受診(妊娠の否定,確実な避妊指導)を勧奨
服薬後95%は予定月経の7日後までに消退出血がある
■性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター
https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/seibouryoku/consult.html
参考文献:厚生労働省緊急避妊オンライン研修プログラム