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killer sore throatー耳鼻科救急(メモ・その2)

急性喉頭蓋炎は小児に多く、インフルエンザ菌(Hib)などの細菌感染が原因になる。
急性喉頭蓋炎では咽頭痛があまりにも激しいので、唾液を口から垂れ流し、
気道を確保するために、首を前に突き出すような姿勢をとり(tripod position)、
喉頭蓋の腫脹が強い場合はくぐもった声(muffled voice)になる。
頸部側面X線では,腫脹した喉頭蓋の所見がみられる(thumb sign)。
緊急時には輪状甲状間膜穿刺を行うこともある。

扁桃周囲膿瘍は扁桃周囲炎がもっと進展し扁桃の被膜の外に膿が溜まってしまう状態、
扁桃の片側だけに起ることが多く、 水も飲めないほどの痛みや高熱がある。
頚部が腫れ、開口障害が起こる。
20~30歳代の成人に多く,小児・高齢者に少ない。

咽後膿瘍は、小児では上気道炎から咽後部リンパ節炎ー>咽後膿瘍を形成することが多く,
成人では異物や外傷など続発性に発症することが多い。造影CTで診断。

口底蜂窩織炎は、歯性感染症であることが多い。
重篤な例で炎症が後方へ波及すると気道狭窄による呼吸障害を、
下方へ波及すると頚部蜂窩織炎や縦隔炎を起こすことがある。

レミエール症候群は、 10 代~20 代の健康な若者でやや男性に多い。
上気道感染に引き続き内頚静脈血栓および菌血症、
さらには敗血症性肺塞栓までを一括りにした症候群です。
内頚静脈の血栓性静脈炎の症状(頸部痛、頸部腫脹)があり
造影CTや血液培養を行なう。血栓性肺塞栓を起こすと呼吸困難となる。
Centrepointのクリニック, Singapore, Singapore
シンガポールの総合診療医です