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坐骨神経痛

痛みの場所と強さ

大腿の痛みの位置(椎間板ヘルニアの部位を推定)

大腿背側に放散:L5神経根の圧迫を示唆する。

大腿前外側に放散:L4(股関節障害と鑑別)

大腿後面の痛み:S1

膝下に放散する痛みは、機械的な腰痛に伴って生じることがある

痛みの増悪因子と緩和因子

動作や腰椎の屈曲によって悪化することが多い。

咳、くしゃみ、力み、バルサルバ法などで痛みが増強する場合、椎間板破裂の可能性がある。

知覚異常(しびれや麻痺)の有無(皮膚に分布して起こることあり)

その他の問診

片足または両足の脱力の有無

階段の昇降困難がないか?

歩行時の足のパタパタ感がないか?(足底屈、L5神経根の病変を示唆する)

梨状筋症候群を除外する(股関節の外旋→梨状筋緊張→痛み誘発)

臀部中央の局所的な痛みや坐骨、尾骨の圧痛

座った後の痛みの悪化

子宮内膜症原因の坐骨神経痛は左側より右側に多く発症する。

帯状疱疹の場合は皮膚の発疹。

レッドフラッグ

腸または膀胱の機能障害(尿閉)。

進行性の神経学的脱力

鞍麻酔

両側性神経根症

激痛

執拗な夜間痛

発熱または寝汗

意図せず体重が減少し、1ヵ月経っても改善しない場合(特に癌の既往がある場合)。

コルチコステロイドの長期使用

レッドフラッグでは下のような疾患の除外を行う

馬尾症候群

脊髄悪性腫瘍

骨折

感染症

新生物

出血または血腫

過去の病歴(PMH)として

腰痛の既往

坐骨神経痛を引き起こす可能性のある以下のような病歴について尋ねる。

臀部注射の後

子宮内膜症

妊娠

腹部手術

股関節疾患

メンタルヘルス、うつ病の既往歴(長期障害への進行リスク)

職業や活動との関連について尋ねる

身体活動(重いものを持ち上げる、振動を受ける機械作業など)

Centrepointのクリニック, Singapore, Singapore
シンガポールの総合診療医です